長年の実家暮らしで、料理がさっぱりダメだった知人男性がいます。
そんな彼が今の彼女と同棲を始めてしばらくしたころ、「ごはんを食べにおいでよ」というメールが。
どんな料理がでてくるのかと、ビクビクしながらお宅にお邪魔したのですが、出てきたのは正統派なイタリアの家庭料理。
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出来合いのものは、せいぜいピクルスくらいでした。
今の彼女に仕込まれたらしく、「どうだ!」と言わんばかりに、誇らしげな顔の彼。パートナーが変われば人は変わるものだ…と思わずにいられませんでした。
パートナーが“家事能力ゼロorやる気ゼロ”なことに嘆いている女性は、日本でも少なくありません。
もめるきっかけになり、結局別れてしまったという話はちらほら耳にします。
しかし、そこでへこたれずに「ふたりで前に進もう」と行動した人ほど、理想の生活を手に入れているようです。
ここではイタリア人女性が実践した“共同生活のスキル”の育てかたをご紹介しましょう。
1. ダーツで料理作り
料理経験ゼロの彼を、同棲スタートから2年ちょっとで「おうちシェフ」に変身させた知人女性がいます。
最初のうちは、洗濯はふたりで、掃除は彼、彼女が料理と分担していたのですが、彼女の仕事が忙しくなり外食が続くようになったのだとか。
彼は食べ物にあまり関心がなく、かわりに料理をしてほしいと伝えても効果なし。
そこで彼女は「休みの日、ふたりで夕食をかねて外出するときはダーツボードを使う」ことにしました。
ダーツボードに『エスニック』『家庭料理』『中華』『ワインバー』と適当に書いた紙の的を貼り、彼が投げたダーツが当たったところを、その日の夕食にする…というのを習慣にしたそう。
これが大当たり! 彼の興味を引きはじめました。
決定的だったのは、『エスニック』に当たってメキシコ料理を食べに行き、彼がスパイシーな料理にハマったことだったと言います。
「彼がお店の味を再現したくなったのがきっかけ。本格的に材料をそろえていたわ」と、彼の変わりように内心「やった!」と思ったとか。
めきめきと彼の料理の腕は上がっていき、今では彼のほうが進んでやりたがるほどだそうです。
2. ジョブズ氏の本で片付けに開眼
「彼があまりにも片づけられない男で、しょっちゅうケンカをしてた」と語る知人女性は、彼に期待するのはやめて自分で片づけるようにしていたと言います。
「病気で入院したときのことよ。2週間くらいで退院してから家に帰ったんだけど、退院祝いと誕生日祝いをかねてテーブルに彼からのプレゼントが置いてあった」とか。
中身は以前から彼女がほしがっていた最新のiPhoneだったので、ぐちゃぐちゃの部屋にはとりあえず目をつぶったそうです。
それから何にでもスマホを活用する彼女を見るたびに「そんなに良いものなの?」「どういうところがいいの?」と彼が聞いてくるようになりました。
「ここでピンときた」と言う彼女は、彼に「iPhoneのシンプルな美しさ」から始まって、生活や人生に本当に必要なものは何なのか? を話し合いました。
「『片づけない男』のメンタリティが少しでも変われば、と思って、ジョブス氏の本を彼にあげた」ことがきっかけになり、彼が少しずつ身の回りを「シンプルに、快適に」なるよう整理し始めたそうです。
廊下に積まれ長らく放置されていた彼の本は、本棚の半分以下になり、とってあるけど着ない服は全て寄付、古くなって使わないデジタルガジェットはオークションで処分していきました。
徹底して整理した結果「見違えるような部屋に変わった」といいます。
家族や友だちを呼びやすい部屋になり、友人の輪も前より大きくなったそうです。
今では彼から「これ片づけてよ」と言われることも多い…と苦笑いの彼女でした。
「この人と一緒に生活なんて無理」と投げだして次の相手を探すことは簡単ですが、100%完璧な男性などどこにもいません。
相手を変えるきっかけや気づきのポイントを教えるのも「パートナーとしての役割の一つ」と心がければ、ハッピーなふたりライフを楽しむのも難しくありません。
できることからぜひ行動してみてくださいね!
(金丸 標)
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