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多かれ少なかれ、誰にでもクセはあるもの。しかし、それが人生や生活、人間関係に悪い影響をおよぼしかねない場合、「クセだからしょうがない」という言葉で片づけられない問題になるのは、ここイタリアでも一緒です。
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パートナーのどちらかが持つ悪いクセが原因で、別れる別れない…ともめることも少なくありません。
ここでは、そんなパートナーのクセをなくすために悪戦苦闘した女性が、相手を変えるためにどんなアクションを起こしたのかをお伝えします。
1.ここぞというタイミングを逃さずに、ズバッと伝える
IT企業で働くヘビースモーカーの彼と6年前から付きあっている知人女性。彼の家族や友人からは「タバコをやめさせてほしい」といわれることが多かったそうです。
彼に禁煙話をしても、「やめられるなら、とっくにやめているよ!」と渋い顔で返されるだけ。
彼女自身も、どこかひとごとだと考えていたそう。しかし、あることがきっかけで「彼とこの先も一緒にいるためには、タバコをやめてもらわないとダメ」と実感したといいます。
「これをやめて」「××をしないで」とクセを指摘するのは、ダメ出しにも聞こえてしまいがち。なかなか効果があらわれないものです。
それに嫌われたくないという気持ちが加わると、口が重くなってしまうもの。
これだというタイミングを逃さずに、1回だけでズバッとクセを自覚させるのが、本人を傷つけないコツといえるでしょう。
2.寝タバコさわぎで彼女の意識に変化が
彼が泊まりにきたとき、ソファでDVDを見ていたふたり。彼女は途中でシャワーを浴びにいき、彼はタバコを吸いながらDVDの続きを見ていたそうです。
バスルームに入ってしばらくたったころ、悲鳴と物音を聞き、彼女はあわててリビングへ。
ソファの一部と彼が着ていたシャツ、胸ポケットに入れていたサイフがこげているのを目にしたそう。「DVDを見ながら眠ってしまい、タバコを落としたのに気がつかなかった」とうなだれる彼を見て、さすがに「この先またこうなってからでは遅い」と、タバコをやめるよう本気で彼を説得したとか。
知らずにやっているクセは「誰かに迷惑をかけているかもしれない」という自覚が薄いものです。パートナーや家族ならまだしも、他人に迷惑をかけてからでは遅すぎます。そうならないよう「他人に迷惑をかけたとき、責任とれるの?」と聞いてみるのも効果がありそうです。
3.周囲にも協力してもらって禁煙プロジェクトを実行
“寝タバコ騒ぎ”が互いの両親や家族、友人知人の知るところとなり、本気で禁煙をはじめることになった彼。これを機に、ふたりは同棲をスタートさせました。
「別々に暮らしていたら、絶対禁煙に失敗すると思ったの。だからそばで支えたくて」と語る彼女。最初のうちは我慢しきれなかった彼の“隠しタバコ”を見つけることが多く、そのたびにケンカになったといいます。
「家では吸わなくても、職場で吸われたら終わりでしょう」と考えた彼女は、友人や彼の同僚に、禁煙に協力してもらえるよう頼みました。
「隠しタバコを見つけたら、彼にコーヒーをおごらせる」、「隠れて吸っていることがわかったら、ディナーをおごらせる」というペナルティをつけたとたん、効果が上がったそうです。
迷惑がかからない範囲で、友人知人に協力してもらうのはいい方法です。周囲に知られるとひっこみがつかなくなるため、成功率を高められるからです。
しかし、あまり大ごとになると本人のやる気が半減することもあるので要注意。中心になってフォローするのは、彼女である自分と心得ることが大切です。
4.禁煙に成功しはじめたあたりで軌道修正
2年近くがたち、ほぼ禁煙に成功したふたりは、別の問題にぶつかりました。彼が7キロ近く太ってしまい、それまで着ていた服が入らなくなったそうです。
悩んだふたりは「タバコをやめる→健康な体を手にいれる」という発想にシフトして、一緒にジム通いをはじめました。
スマホアプリを使ってトレーニングするのにハマった彼は、半年ほどで元の体重に戻ったばかりか「前よりもいい感じの体になれたよ」とご満悦。いまでは、仕事終わりにジムへ直行してから帰宅するほどです。
悪いクセを直せるにこしたことはありませんが、クセをやめさせることばかりに気をとられるのも考えもの。失敗が続けば「もうやめた」と彼のモチベーションの糸が切れてしまことにもなりかねません。「クセを直すことで、新しい自分を見つける」などの軌道修正を取りいれて、前向きな方向を目指すことが成功のカギといえるでしょう。
「男で女は変わる、その逆もしかり」とはよくいったものですが、こちらの真剣な姿勢とサポートする体制を見せてはじめて「こんなに親身になって考えてくれるなら、こちらも本気で自分を変えよう」と思ってもらえるものです。
挫折しそうになっても、誠実に相手をフォローすることが肝心。さらにふたりの絆も強まっていくことでしょう。
(金丸 標)
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