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メディアで話題の心理カウンセラー、心屋仁之助さんとその一門があなたの相談に答える「凍えたココロが ほっこり温まる、心屋仁之助 塾」。今回は、「もっと自分に自信を持ちたい」という、りりさん(34歳・会社員)に、心屋塾上級認定講師の高橋かのんさんからアドバイスをいただきました。
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■りりさんのお悩み
最近転職した私。新しい職場で仕事を滞りなくやろうと結果を出したら、やたらと責められるようになりました。 直接、自分がダメなやつと思わせられるできごとも多く…。 いまも電車のなかで、涙がとまりません。
傷つけられ、自分が責められたとき、泣かないで立ちむかうことができる方法はありませんか? みんなの前で泣いてしまったし、公共の場でも泣いてしまうなんて、いい年して恥ずかしいです。 もっと自分に自信を持ちたいし、強くなりたい。どうか、アドバイスよろしくお願いいたします。
■心屋塾上級認定講師の高橋かのんさんより
りりさん、ご相談、ありがとうございます。転職って、そんなに多くするものでもないから経験値も少ないし、慣れるまで空回りしがちですよね。私も初めての転職で、痛い経験をしたことがあります。
転職先では、「仕事ができると思われたい」し、「採用してよかったと思ってもらいたい」。だから、早く結果を出さなきゃと焦ってしまいがち。採用面接のとき、雇ってもらいたいからいいことばかりいっていると(まあ、いうものです)、「それに見合う自分を見せないといけない」と、ついつい力が入って、がんばってしまうものです。
でも、この「●●と思われたい、思ってもらいたい」がくせものです。●●のなかに、あなたなら何が入るでしょうか。人が思うことですから、コントロールできるわけもなく、ゴールもわかりにくいですよね。
そのためには「××しないと!」と脅迫的になったり、自分なりによかれと思って突っ走ったり、誰が見てもわかる結果を早く出そうと焦ったり…。けれど、「××」に振りまわされているときほど、まわりの状況が見えていなかったりするものです。自分だけの結果がほしいから、人の手を借りまいとがんばってみたり。
じつは、思いきって手放した方がうまくいったりします。たとえば、「仕事ができなくてもいい」「人の期待にこたえなくてもいい」「ガッカリさせてもいい」などという具合に。だって、焦って何かしても大概いい方向へはいかないものですから。
2回目の転職でも焦っていた私が、かけてもらってうれしかった言葉は「誰も、いきなりできるなんて思っていないからね。
少しずつ覚えていってね」というものでした。それを聞いたとき、ほっとしたのと同時に「たしかに、そうだよなー」とふにおちたのを覚えています。
どんなにできる人だとしても、まずは、職場に慣れることからなんですよね。前のやり方をいったん置いて、その職場のやり方を知る、教えてもらうことからです。つまりは、周りの人に助けてもらうことからなのです。
逆に迎える立場からの経験では、こういうことがありました。新しく来た課長が、一番下っ端の私の仕事を「教えて」といって、一緒にやってくれたうえ、「これは大変だね」といってくれたのです。とてもうれしかったのを覚えています。
“同じ釜の飯を食う”ではないですが、同じことをしていくなかで、その職場を知っていくこと、興味を持って知ろうとすることって、とても大切なことだなって思います。
りりさんは、人から「傷つけられる」「責められる」と思っていらっしゃるようですね。どんな言葉がそれに当たるのでしょうか?
じつは、自分で勝手に悪く解釈しすぎていることが多いものなのです。相手から本当は何といわれて、自分がそれを、どういう意味だと感じたかを書きだすと、面白いことがわかったりしますよ。
誰もあなたを傷つけようとしていないし、責めたつもりがないことがほとんどだったりします。けれど、自分が「この人も、私を傷つけやしないか」「責めやしないか」と疑ってこわがってばかりいると、そうでない言葉まで過敏に受けとって「やっぱり、あなたもなのね」となってしまう。そして、自分の味方が誰もいないような気になってしまう。そんなパターンにおちいってはいませんか?
誰も責めていません。自分以外は…。まずは、自分を責めるのをやめてくださいね。「ダメな自分」「いい歳して公共の場で泣いてしまった自分」「自信のない自分」「弱い自分」を責めないで。「そんな自分でもいい」ってつぶやいて、許してあげてくださいね。
そもそも、立ちむかわなくていいのです。滞りなくなんて、気にしなくていい。滞って、誰かに助けてもらうくらいでいいのです。そういう意味では「泣けてよかったね」といってあげたいくらい。
ようやく、弱くてかわいらしいりりさんを職場のみなさんに見てもらうことができたのですから。
これをきっかけに、もっとダメなりりさんをさらけ出していってくださいね。
そんなりりさんに、みんな何かしてあげたいし、助けになりたいと思っていますよ。じつは、最初からだったのですが、いままでりりさんが受けとろうとしていなかっただけなのです。自分がその職場で何かしてやろうと思うよりも、まずは、その好意を受けとることからはじめてくださいね。
いまの職場が、りりさんにとって温かくて楽しい場所になるように祈っています。
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(高橋かのん)
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