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ウーマンエキサイト新連載! 婚活応援ライターの大宮冬洋が、悩めるアラサ—女性の恋愛相談にお酒を酌み交わしながら“ゆるーく”のっていきます。
知らない相手だからこそ(?)意外と話してしまう深い話、本音…。辛口コメントは耳が痛すぎる女性たちに、今夜も薄口アドバイスを。どちらが相談役だか分からなくなる、大宮さんのキャラにも注目です。
みなさん、こんばんは。婚活応援ライターの大宮冬洋です。先日、女友達とランチをしました。一人は既婚子ありの38歳。もう一人は独身彼氏なしの40代です。
職場の人間関係などを少し聞いた後、僕が「婚活応援ライター」を称している話になったのです。彼女たちの反応は、「婚活って言葉はもう古いと思う」でした。
結婚を就職と同じようなゴールと位置付けてあれこれと活動することは、彼女たちの生活実感とかけ離れているようです。パートナーがいなくても楽しく生きていく道筋を探しているのかもしれません。
ちなみに、既婚女性のほうが「一人になりたい。自由な時間がほしい」と真顔で何度もこぼしていたのが印象的でした。
親しい人の意見からすぐに影響を受けてしまう僕は、「婚活という便利な言葉を使うのはやめようかな」と思ったりしています。コンカツという語感からして肩に力が入ってしまいますからね。
もっと自然体に、朗らかに異性との出会うほうが人生を豊かにしますよね。結婚を前提としない大人の恋愛も取材してみようかな……。
■今回は広告代理店勤務の29歳の女性です!
さて、今回登場してくれるのは広告代理店に勤務する阿部慶子さん(仮名、29歳)です。飲み好きの担当編集N氏が缶ビールやおつまみを大量に用意し、エキサイト本社の社内カフェで仕事帰りの慶子さんを待ち構えました。
イラスト/ちゃず
夜7時過ぎ、笑顔で現れた慶子さんはよく日焼けして、健康的な印象の女性です。聞けば、学生時代からマリンスポーツに親しんでいる体育会系とのこと。仕事でもないのに腰が低く、ちゃんと名刺を渡そうとする姿から「社会人力」の高さを感じました。
都内の有名私立大学を卒業して以来、夜遅くまで忙しく働いている慶子さん。会合の趣旨もすぐに理解して立ち振る舞える如才なさも身に着けた女性です。
僕が緊張してモジモジしていると、いきなり本題に入ってくれました。助かるなあ。
■3年前の元彼は9歳年上の人
「前の彼氏と別れてもうすぐ3年です。(恋人がずっと)いなさすぎてヤバいと周囲に言われています。元彼は、仕事つながりで知り合った9歳年上の人。でっぷりした体型で周りの人には『ないね!』と言われていました。
高卒で成り上がったという自負とコンプレックスが強くて、『お前らはちんたら大学なんて行ってないで働けよ』が口癖でしたね。
でも、サーフィンが私と共通の趣味で、一緒に海に行っているときは楽しかったです。(サーフィンの)ポイントを次々に探してくれて、私のボードも出してワックスを塗ってくれました。
海から出てシャワーを浴び、食事に行く段取りも完ぺき。どれも楽しんでやってくれているし、私としても次から次へと刺激が来るので飽きることがありません。あんなに楽しい夏はもう来ないんじゃないか、と思います」
遠い目をする慶子さん。その夏から3年が経ち、かなり行きづまっているようです。何でも先回りして行動してくれるサービス精神旺盛な年上の恋人は確かに得難い存在ですよね。なぜ別れてしまったのでしょうか。
「いままで付き合ってきた女の話が多くて、ストレスになっていました。酒癖の悪い彼女の家に泊まりに行く約束をしたのにすっぽかされてドアの鍵を締められていたとか、私の実家より奥地に住んでいる女と付き合っていたので道をよく知っているとか。最初は笑って聞いていたけれど、だんだん苦しくなりました。
でも、好奇心に負けて聞いちゃうんです。対抗して私も元彼の話をしてみたり。彼は幼い頃に苦労していて、家族を捨てたお父さんを憎んでいるとか、お姉さんが非行に走ったとか、『ホットロード』的な話もたくさん聞きました。
私のガラが悪いところも引き出されて、車の中でケンカしたときに急ブレーキを踏んだ彼に対して、『育ちが悪い男はそういうことをするよね』と言ってしまったこともあったな…。言葉の暴力の応酬がハンパなかったです。
ケンカするたびに『もう別れる!』とぶつけていたら、ある日に『もういいよ』と言われてフラれてしまいました。男の人の『もういいよ』は本当に『もういい』という意味なんですね…。1か月後ぐらいに改めて会ったら、『いま好きな人がいるし、お前には恋愛感情がもう1ミリもない』と言い切られました」
■男性の心理とは?
慶子さん、苦しい恋をしていたんですね。その彼氏はかなり面倒臭い人だと思いますが、コンプレックスを持て余している男性は高学歴者にも少なくありません。家柄、外見、モテ力、運動能力、職歴、年収などなど。
男性は基本的に「どの角度でも強者でありたい」と願うものなので、周囲や世間における「自分の強さ番付」が常に気になります。恋人や配偶者に対しては甘え心が働き、「誉めてほしい。強さを認めてほしい」という態度になりがちです。
彼の言動を振り返ると、「オレは学歴が低い」といった卑屈トークも「昔はワルだった。女にもモテてきた」といった自慢トークも、すべては「あなたはすごい人。そのままで最高に素敵よ」と丸ごと受け止めてほしいだけなのです。
…やっぱり面倒臭いですね。
少なくとも、彼を尊敬して見上げるような付き合い方をしている9歳年下の20代女性には手に負えません。ひと夏で別れて正解だったと僕は思います。
「彼とは同年代ではないので、悪いことや暴走族などもリアルタイムで知らないのが悔しかったです。ドライブ中に『10年前はこのへんでダチとたむろしていた』なんて言われてもよくわかりません」
あのー、慶子さん。そんなくだらない話は知らないほうがいいんですよ。あなたは好きな男性に「合わせよう」としすぎです。
本当に愛しているのならば、良い面(サーフィンでの細やかな配慮など)は大いに褒めて、悪い面(コンプレックスによる言動全般)は「カッコ良くないよ」と諭すべきでしょう。
迎合してガラの悪い部分を引き出されるのではなく、お互いの良い部分にスポットライトを当てて高め合うような恋愛をしたいですね。
そのためには、あなた自身がもう少し自信を持たなければなりません。
すみません、なんだか説教っぽくなってしまいました。慶子さんは初対面の僕にも弱みをさらけ出し、素直に話を聞いてくれる女性。先輩モードでお節介を言いたくなるのです。
この後輩力は慶子さんの美徳の一つだと思います。体育会系な社風の会社でも先輩たちから大いにかわいがられているようで、独身男性を紹介してもらえることもあったのだとか。
そのうち一人は大手メーカー勤務のAさん(32歳)。トライアスロンとTOEICの勉強に精を出すストイックな理系男子です。
平日は夜遅くまで働き、週末は早朝トレーニングとスパルタ英語塾に勤しんでいます。
■お酒は一切飲まない初デート
ようやくデートにこぎつけても“ランチ”を指定。トレーニングを兼ねて自転車で来たそうです。お酒は一切飲みません。やや変人ですね。
「見た目はとてもさわやかで、目標に向かって一生懸命なところにも惹かれます。目も澄んでいますよ。自分のことしか考えていない目ですけど……」
現在、慶子さんはAさんとの関係進展をあきらめつつあります。決定的だったのでは、花火に誘ったところ、「その日は残業です。申し訳ないけれど、友だちと行って来てください」との返信があったこと。
断るのは仕方ないけれど、「友だちと行って来て」なんてセリフは配慮がなさすぎますよね。悪気がないというよりも「女性経験がない」と慶子さんは判断し、気持ちが引いてしまいました。
面倒見のいい先輩たちは別の男性も慶子さんに紹介してくれました。都内で外食店の店長をしているBさん(30歳)です。慶子さんと同じ有名大学の卒業生ですが、会社員を辞めて、親戚が経営する外食チェーン企業に入りました。将来の社長候補、ですね!
■3時間おきにくる日記のようなLINE
「小栗旬にちょっと似ていますが、色白なところが私好みではありません。彼はとにかく忙しくて、朝10時から深夜まで働いています。決まった休日はなし。
お店がすいているタイミングで2回ほどデートしましたが、基本的には会えません。でも、3時間おきに日記のようなLINEが来るんです。『起きました』『仕事に行ってきます』『まかないを作っています』といった内容。
『今度はいつ会えますか?』と聞いても日程を挙げてもらえません。こんなの嫌です!」
2年前に実家を出て一人暮らしを始めてからは「家族がほしい」という気持ちが高まっている慶子さん。
ただし、“女性経験がある”“一緒にいられる時間がある”“身長は168センチ以上でガチムチ系”といった条件は譲れません。
結局のところ、仕事への姿勢やノリを理解し合える社内の男性がいいのでは、と慶子さんは思い始めています。ただし、広告代理店の男性は競争相手が多いのが実情です。既婚の先輩たちからは厳しいアドバイスをもらっています。
■29歳・高学歴・大手企業勤務が有利なフィールドとは
「20代の若手社員を狙うならば24歳の同性と戦わなければなりません。『お前が勝てるのか?』と先輩に聞かれて、返事ができませんでした。といって、30代は『チビでハゲしか残っていない。それでもよければ紹介する。お前は男の選り好みできる年齢じゃないからね』と言われています」
外見に問題はなくても“セクハラパワハラで有名なギャンブル好き”や“自称別居中の既婚者”などが候補に挙がっているのが現状です。うーん、社外の男性に目を向けたほうが良さそうですね。
月1ペースで合コンをしているけれど今のところ結果が出ていない慶子さんに、僕から薄口アドバイスがあります。比較検討した上でちゃんとしたアドバイザーがいる結婚相談所(結婚情報サービス)に登録しましょう。僕のおすすめは、高学歴の男女に限定した有料サービスです。
ポイントは、29歳という年齢と「恋愛よりも結婚に向いている」と感じる人柄です。
現在、結婚情報サービスには“普通の30代男性”も少なからず登録していますが、多くの女性からお見合い申し込みが殺到するため、彼らとしてもふるい分けをせざるを得ません。
一番手っ取り早くて採用されやすい“ふるい分け基準”が年齢です。つまり、“30歳未満”で見た目もキレイな慶子さんは広い市場では有利な立場にいるのです。
相手が高学歴の男性ならば、慶子さんの学歴や職歴は邪魔にならず、むしろ「共働きができる頼もしいお嫁さん候補」として映るでしょう。
働き者で気遣いもできるけれど寂しがり屋で恋愛下手な慶子さん。少しでも早く結婚して子どもを作りたいと望むのであれば、優しい先輩たちからの紹介はありがたく受けつつ、一方ではプロの力を利用するのもありだと思いますよ。
「大宮冬洋の薄口アドバイス」
冒頭で「婚活という言葉はもう古い」とか言いながら、慶子さんには「結婚相談所に入りましょう」と言ってしまいました。でも、慶子さんならば有利に活動できると思ったから勧めたんですよ。ぜひ検討してください。なお、独身男性と会うときの基本姿勢は、「男はイマイチが当たり前。少しでもいいところを見つけよう」です。そして、“イマイチだけど生理的に嫌いじゃない男”があなたを好きになってくれたら、迷わず付き合いましょう。
(大宮冬洋)
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