婚活パーティーで実刑15年
婚活サイトを利用した投資用マンションの勧誘や金銭を騙し取る結婚詐欺など、婚活には危険も潜んでいる。“出会い系”の婚活サイトで知り合った男性にマンションを買うように勧められ、その後は連絡がとれなくなったという被害が増えている。実際に、結婚詐欺や投資用マンションの勧誘などに関する相談が消費者センターに多く寄せられているそうだ。
そんななか、ついに実刑判決を伴う“婚活事件”が起こった。婚活パーティーで知り合った男性に睡眠剤を飲ませ、現金や腕時計を奪うといった事件。昏睡強盗剤の罪で逮捕されたのは40歳・無職の女性だ。この女性は合計5人の男性から金品を奪い、総額は356万円。すべて同じ手口で、極めて悪質な犯行となる。
まずは、婚活パーティーに参加し、ターゲットの男性を探す。その後、睡眠導入剤を飲料に入れ男性に飲ませると、現金や腕時計など“金目”になるようなものを奪った。神戸地裁で開かれた裁判で、検察側は「金目当ての身勝手な犯行として悪質性が高く常習的だ」と主張し、女性に懲役15年を求刑。
この判決の決定は8月5日に言い渡される。
また、検察側は、「11月~12月の約1ヶ月にわたり行われた犯行は、真冬にもかかわらず昏睡という声明を顧みない悪質な犯罪だ」と指摘した。
これに対し女性の弁護人は、「被害者らは自己都合で時計を購入しており昏睡強盗には該当しない」などと主張し、無罪を求めた。なんとも身勝手な言い分である。実際に昏睡させられ金品を奪われたというのに、どのような解釈で無罪を主張したのか気が知れない。
さらに問題なのは犯行が婚活パーティーといった“出会いの場”を悪用したことだ。真剣に婚活に取り組んでいた被害者の男性にとっては“トラウマ”になりかねない事件。マジメに出会いと向き合っていた男性の心理を利用した、ふざけた犯行と言えるだろう。前向きに婚活に取り組む男女が増える一方で、こうした悪質な“輩”も存在しているのだ。
投資用マンションの勧誘や結婚詐欺、今回のような強盗もふまえて、出会いの場では身を守るために万が一の備えも必要かもしれない。命が盗(と)られなかったのが不幸中の幸いだったが、もしかしたら命をおとしていた危険もあるだろう。
婚活パーティーや婚活サイトなど結婚を望む独身者にとって、とても有意義なツールだと言える。しかし、必ずしも善良な者たちだけではないという心得をもち、後悔しない出会いを心がけなければならない。
婚活というせっかくの機会に、卑劣な犯罪者と関わらないよう十分に注意しよう。
【編集部おすすめ記事 ベスト5!】
優良な結婚相談所に資料請求して比較する!結果が出ない婚活は、もうヤメよう!
婚活しない独身者。結婚にネガティブな理由は「プラスのイメージがない」こと