「結婚は人生の墓場」の本来の意味とは?
これまで「結婚は人生の墓場」という言葉を聞いたことはないでしょうか?
「結婚したら自由に使えるお金も時間もなくなって死んだような生活が待っている」と、捉えられてしまうこの言葉。実は、フランスの詩人である「シャルル・ボードレール」が発した言葉が、誤って訳されていたところからはじまったようです。
この言葉の本来の意味を知ると「夫婦で人生を共にすることは、奇跡的な幸運に恵まれたこと」だと認識できます。しかし、現在までこの言葉が根強く残っている理由は「まさにその通り」だと思う夫婦がいつの時代にもいたからかもしれません。
「結婚は人生の墓場」の言葉、本来の意味とは?そして言葉通り「結婚は人生の墓場」にしないようにするために気を付けたいこととはなんでしょうか?
ボードレールが残した言葉
ボードレールは1821~1867年、フランスで生活していました。詩人として多くの作品を残し、中でも「悪の華」(1857年)は人気となり、代表作です。当時フランスでは、梅毒が流行していました。その頃はまだ、治療法が見つかっていなかったため死に至る不治の病として恐れられていました。
この状況に憂いたボードレールは、「誰彼かまわず性交する自由恋愛はやめなさい。生をまっとうするなら、まずは体を清めること。そして、墓のある教会で貴方が愛した唯一の人と結婚しなさい。」という言葉を残したのです。
日本で誤訳され、そのまま定着してしまった
この言葉の最後の部分「墓のある教会で貴方が愛した唯一の人と結婚しなさい。」の部分が当時日本語に訳された際「結婚は人生の墓場」となってしまったというわけです。本来の意味はその言葉通り、教会で唯一の愛する人と生涯を誓い、人生を全うしなさいということです。
人生を全うした後は、生涯を誓った教会のお墓に二人で入るという意味を込め「お墓」のワードが使われたのでしょう。現在、日本で言われている「結婚は人生の墓場」から読み取られている意味とは正反対の意味が込められていたのです。