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刺激が少ない男性のほうが結婚相手に向いている理由を、「結婚すれば、刺激はいやでも夫婦の外部からもたらされるものだから」と、前回お伝えしました。
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そして、相手から刺激を受けるかどうかよりも、夫婦は価値観が共有できるかどうかが肝であることも。そもそも、刺激を結婚相手に求めること自体がまちがっているのではないかと、わたしは感じています。
■退屈な日常は夫婦の歴史でもある
夫婦は日常的な“退屈”に慣れて絆を深めていく、運命共同体です。起きてから出社までの段取りや帰宅してから就寝までのスケジュールは、時間的には変則があっても、基本的には毎日変わらないもの。日々変化するように工夫する人は少ないはずです。
たとえば、朝、軽くシャワーを浴びてから朝食をとり、身じたくするという順番が決まっているとします。その段取りを毎日アレンジする人が少ないように、夫婦も淡々と同じ毎日をくりかえし、積みかさねていくものなのです。
同じ毎日のくりかえしは必然的に退屈へと変わっていきます。しかし、退屈に慣れた時間が長くなればなるほど、人はその時間を失いたくない、と考えるようになるのです。
そして、困難が生じたときには夫婦で立ちむかって解決することで絆が深まります。退屈な毎日を取りもどして、そのありがたみを実感するのです。
仲むつまじいご夫婦の夫側に話を聞いたとき、「妻とは“歴史”があるから」「妻は苦労した自分を知ってくれているから」と語っていました。
これは、外でなにが起きても家に帰れば安穏とした日常があり、それを失いたくないという気持ちの現れです。夫婦間に刺激など不要という好例ではないでしょうか。
■まずは、自分の人生を見直してみる
男性に刺激を求めてしまう女性に一度、考えてみていただきたいことがあります。それは、自分の人生に刺激がないから相手に与えてもらおうとしているのでは、ということ。別の視点から自分の気持ちを客観視していただきたいのです。
オーバー30の女性のみなさんは、クリスマスや年末年始、バレンタインデー、ホワイトデーなどのイベントを何度か経験していることでしょう。相手は変わっても、行う内容はほぼ同じ、という現実に向きあっているかと思います。
仕事が楽しくて刺激を受けている女性がいる一方で、単調な仕事に飽きている人もいるかもしれません。
自分の人生に刺激がないから相手に与えてもらおうとするのは、人生に真正面から向かっていない証拠ではないでしょうか。人生の問題解決から目をそらして相手にばかりゆだねていると、“借りものの人生”を生きることになってしまいます。
離婚や死別で相手を失ったらなにも残らなかった、という結婚生活にならないためにも、一度しっかりと考えてみてくださいね。
(内埜さくら)
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