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ステップファミリーを目指して!子連れ婚で幸せになるための法則
ステップとは英語で「継(まま)」の意味。子を持つ親の離婚・再婚が増えるにつれ「ステップファミリー」という、子供と再婚後の親が継親子関係になるケースが増えています。ステップファミリーに対する理解はまだまだ追いついておらず、困難が多いイメージもあるかもしれませんが、一方で再婚後も新たな幸せを手に入れている家族も多くいます。ステップファミリーを取り巻く実態をきちんと理解して、幸せになるために気をつけるべきポイントは何か、考えてみましょう。
モデルその1 代替家族モデル
実親と入れ替わるようにして、継親が継子と「実の親子のような関係」を構築しながら家族のあり方をつくっていくことを代替家族モデルといい、日本のステップファミリーの多くはこちらに該当します。このモデルでよくあるのは、子どもにとっては実親も大切な存在であることを十分理解しないまま、継親が関係の構築を急いでしまうケースです。その結果、継親が親としての振る舞いをすればするほど、子どもは離別した実親を思う気持ちが強くなり、拒絶反応や否定を示すようになってしまいます。
モデルその2 継続家族モデル
一方で、離婚後も実親と繋がりを保っているケースでは、継親が「第三の親、又は第三の家族」という立場で関わっていくので、これを継続家族モデルといいます。こちらのモデルでは、実親との関係については子どもの権利や意志を尊重できますが、実親と継親との関係や役割が曖昧になり、その間に立つパートナーを含めたそれぞれの心境や人間関係も複雑になってしまうリスクがあり、繊細な問題を抱えてしまうケースがあります。
まずは初婚との違いを理解することが大切
いずれのモデルの場合も、まずはステップファミリーが「初婚とはまったく異なるプロセスや環境」であると理解することが、良好な関係を築いていく為の第一歩です。継親になった当初は誰もが「愛するパートナーの子どもの良い親になりたい」と決意しますが、希望的観測で「初婚と同じような家族関係」を期待してしまうことは避けましょう。子どもにとっては、親の再婚により「実親同士がいつか復縁するのではないか」という淡い期待を打ち砕かれたり、継親と親しくすることは実親への裏切りだと感じたりするほど、繊細な問題です。子どものケアを特に大切にしながら、それぞれの家庭がもつ背景や課題にしっかりと向き合い、相応の配慮や工夫を考えましょう。
また、こうした当事者自身の取り組みも重要な一方で、家族をとりまく学校や職場、地域社会、行政機関レベルでも、従来の家族観を取り払う努力が必要とされています。家族形態の多様性を理解し支えることは、日本社会としての今後の課題でもあります。
家族をチームとして考える
より良いステップファミリーの関係を築く方法として、家族の概念を「血縁」ではなく「チーム」として捉え、良いチームを作るようにアプローチする手法があります。
スポーツにおけるチームワークの形成と同じように、気持ちや体験の共有を繰り返すことで信頼感や一体感は少しずつ形成されていきます。一方で、一対一の方が親密度は増すともいわれています。グループでの共有に拘らず、継親と子、実親と子など一対一の関係も大切にしましょう。
また離別した実親の存在の位置づけについて、子どもに無理に押し付けないことも重要です。
実親を含めた全体をチームとして考えると、必要とされているポジションが見えてくるはずです。
さらに新しく家族を迎えるためには
新しいパートナーとの間に、子どもを授かってよいのかを悩む人もいますが、まずはステップファミリーという今に目を向け、家族みんなにとって負担が軽減された環境づくりができているかを確認してください。血縁に頼ることなく、強い絆と信頼関係で結ばれたチームとして成り立つ家族であれば、新しい家族が増えてもチームの一員として温かく迎えることができるでしょう。