奇跡が生んだ愛の物語
アメリカのカリフォルニア州に暮らすアレクサンダーさんとジャネットさん夫婦は、この日、75回目の結婚記念日を迎えようとしていた。結婚当初から変わらぬ二人の願いは、「命が尽きる最期の瞬間まで一緒に居たい」ということ。二人が出会ったのは8歳のとき。互いに一目ぼれし、13年後の21歳で結婚。それから5人の子供にも恵まれ、毎日が幸せな結婚生活だった。
結婚記念日の一ヶ月前、夫のアレクサンダーさんはゴルフで腰の骨を骨折し寝たきりになる。その後、容態は悪化し寝たきりの状態に。「先が長くないかも」と安否を心配した子供たちは療養場所を病院から自宅へと移し、ジャネットさんのベッドの横に並べた。“最後の瞬間まで愛する人のそばで”、アレクサンダーさんが望んでいた願いだったからだ。
そして子供たちは家族を集め、予定より少し早い6月17日に結婚記念日を祝う
パーティーのあと、「夫婦みずいらずの時間を」と言い残し子供たちは部屋を離れる。しばらくして子供たちが部屋に戻ると、アレクサンダーさんはジャネットさんの腕の中で亡くなっていた。その表情は穏やかで、安らかな笑みを浮かべ幸せそうだったという。
ジャネットさんにアレクサンダーさんが亡くなったことを子供たちが伝えると、ジャネットさんはアレクサンダーさんを抱きしめながら静かに語りかけた。「あなたは私の腕の中で息をひきとったのよ。願いが叶ってよかったわ」と。そして、続けてこう語りかけた。
「愛しているわ。すぐに追いつくから少し待っていてください」と。その言葉通り、アレクサンダーさんの後を追いかけるようにジャネットさんも24時間後に亡くなった。
90年以上の歳月を共に過ごしてきた二人
結婚して常日頃から抱き続けてきた「死ぬ最後の瞬間まで一緒にいたい」という二人の願い。75年目の結婚記念日に訪れたこの出来事をアメリカは、「愛の奇跡」と題し、大々的にニュース番組・ABC10Newsで放送した。結婚とは、夫婦とは、そんなメッセージが霞んでしまうくらいリアルな愛の物語。きっと天国でも再開し、仲良く次の約束を交わしているのではないだろうか。
「今度生まれてくるときも、また一緒になろう」と。心からご冥福を祈る。
参考:Couple married 75 years dies in each other's arms(ABC10News)
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