お見合い結婚のルーツ
今から69年前の1947年、東京の多摩川で行われた“青空・集団お見合い”。
20代から50代の独身男女を対象に、その当時は斬新とも言える集団お見合いが開催された。
現代ではメジャーなお見合いパーティーだが、この頃の日本は戦争が終わって2年目の特殊な状況下。
男女386人が多摩川の河川敷に集まり、それぞれ戦争で悲しい想いをした者同士が結婚相手を見つけるという当時では考えられないイベントだった。
翌年にも同じ青空・集団お見合いが開催され、昭和24年には第一次ベビーブームが日本を賑わせた。
実に、集団お見合いの効果が絶大だったと言える。
お見合いの風習は戦後に始まったわけではなく戦前からもあったが、これが大規模なお見合いイベントのきっかけになったことは言うまでもない。
それから70年の時を経て、今では様々な婚活イベントやお見合いパーティーが全国各地で開かれている。
結婚相談所の数も把握しきれないほど広がっている。
だが、そんな時代にも関わらず、今の日本は“結婚しにくい時代”と言われているのだ。
2007年以降に婚活ブームが到来して10年が過ぎようとしているが、未婚率は現在も上昇傾向。
各地方の自治体や政府が婚活支援事業に力を入れるなど、国をあげての未婚率問題解決に取り組んでいる。
独身者が増え続ければいずれ少子化や高齢化が深刻になり、さらに問題が膨らめば国の財政問題にも関わってくるだろう。
税金が引き上げられたり年金が失われたり、未婚率の増加は単なる個人の問題ではなくなってくるのだ。
結婚したいと思うなら、やはり出会いの機会を増やす以外に現実的な方法はない。
そして次に、結婚するための心がまえを備えておくことだ。
どちらも欠落していれば、必然的に結婚から遠のいてしまう。
自分で出会いの場を見つけられないのなら、結婚相談所や婚活サービスの利用も考えられる。
結婚したいな~、結婚できないな~と悠長なことを言っているだけでは何も変わらないし異性と出会えるはずがない。
結婚できないジャンルに属してしまわぬよう、そろそろ本格的にアンテナを立てて行動を起こす必要があるのではないだろうか。
お見合いに備えて婚活の心得
神経質な“こだわり”を婚活に持ち出すな!
誰でも、誰に対して多少のイラつきは一つ二つある。友達でも家族でも、一緒に暮らしているうちにイラッとくる癖や態度などがあるだろう。
だから結婚する相手には「これはしてほしくない」「こんな癖は嫌だ」と、なんでもかんでも神経質なこだわりを条件にしていては婚活が上手くいかない。
浮気性はダメ、借金癖はダメなど結婚生活を揺るがしかねない世間一般的なNGは結婚対象から外すべきだが、個人の主観や先入観で結論付けた“小さなこだわり”は話が違ってくる。
もっと広い視野で考えて、相手の価値観を受け入れる努力も必要なのだ。
相手の人柄やフィーリングを重視したほうが、将来の結婚生活を長い目で見ることができる。
欠点ばかりを探さない
完成された人を求めるあまり、相手の人柄や良いところに目を向けるよりも欠点を先に探してしまう。
狭いストライクゾーンに当てはめて婚活するのはおすすめできない。
他人に対してマイナス点を付けるのは簡単だが、プラス面を理解して受け止めることは容易ではない。
しかし、夫婦になるためには最も大切なこと。
人柄や相性が問題なければ、ちょっとした欠点なんて後からでも解決できる。
ただし、結婚生活に不安を与えるようなデメリットや理解に苦しむ欠点については別問題。
あくまでも、小さな欠点を大きく広げて、その人を初めから否定の目で見てはいけないということ。
否定から入らず余裕をもって接し、まずは受け止める姿勢から。
現状の100%を目指さない
収入も性格も生活環境など、結婚したら100%の状態でスタートしたい、そんな考え方ではパートナーと巡り合えないはず。
結婚して直ぐに100%で夫婦生活を始めるということは、よほど完璧な人間でなければ実現できない。
仮に条件を100%満たす相手でも、自分が100%でなければ必ず障害が起きる。
なぜなら、相手も100%を求めてくる可能性が高いからだ。
スタートは50%・50パーセントあれば十分。合わせて100%のほうが、よほどリラックスした結婚生活を送れるというもの。
互いに絆を深め協力し合い、徐々にパーセンテージを上げていけばいいのだ。
結婚はゴールではない、新しい人生が始まるスタートライン。そのスタート地点に誰と立つかが結婚である。
そして、そのパートナー選びのために婚活がある。戦後の日本がそうであったように、お見合いを繰り返しながらパートナーを見つけるのは有効的な手段。
お見合いなんて・・・そう思っているようじゃ、本当に後悔する。結婚しにくい時代と言われる昨今、まずはそのことに早く気づくべきだ。