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「結婚」とはライフスタイルを共有すること!“婚活”というコトバ10年の歴史
今では当たり前のように使われている「婚活」というコトバ、知らない人はいないのではないでしょうか。
婚活というコトバの歴史
婚活というコトバは、就職活動を縮めた言葉「就活」をもじった造語なのです。2018年現在、今から10年前の2008年に刊行された山田昌弘・白河桃子共著の『「婚活」時代』で広く知られるようになりました。流行語大賞候補にも選ばれたコトバです。
あくせくしなくても就職先が決まる時代を終えて、仕事を探すために積極的に活動することが「就活」。社会人となり、結婚するというスタイルが一般的だった時代から一変して、生涯を共にするパートナー探しのために積極的に活動することが「婚活」です。
「婚活」というコトバの生みの親である山田教授の思いをまとめたニュースがあります。(参考URL https://www.sankei.com/premium/news/180120/prm1801200015-n1.html)
ここでは、漫然と暮らしていては結婚できなくなった社会的背景に、警告を鳴らしています。
結婚に対する時代の変化
これまでの結婚は、お見合いや職場結婚で出会う環境があり、恋愛のゴールが結婚で男性は仕事、女性は家庭が基本的な考えでした。しかし、1985年の男女雇用機会均等法により女性の社会進出が広がり、また、恋愛も自由化され「恋愛=結婚」ではなくなっています。結婚が当たり前でなく、結婚にとらわれないという選択肢が増えました。それによって独身男女のライフスタイルも変わりました。女性の社会進出により、男性に求めるハードルも高くなっていることも結婚に結びつかない要因の一つです。
終身雇用が破壊したあとは、ひとつの会社で正社員として長く働くというスタイルではなく、アルバイトや契約社員などで「繋ぎながら仕事をする」といったふうに、働き方そのものが変化してきています。仕事が安定しなければ収入にも反映することになります。自分自身の生計を立てるのに精一杯で、他人と何かを共有するといったところにまで気持ちが動かなくなっているということも関係しているのかもしれません。
「結婚」とはライフスタイルを共有すること!
男性は仕事、女性は家庭という価値観は過去のもので、男女ともに自分の価値観を大切にする考え方が増えています。
男性は、家庭を守るためだけでなく自分の趣味や目標に向かって働く人も増えています。
女性は、家庭の中だけでなく社会と関わりながら生活する人も増えています。
時代の変化=社会の変化です。人も、変化に柔軟に受け入れることが必要です。
「結婚というライフスタイルを、お互い擦り合わせながら共有すること」が婚活における大前提ではないでしょうか。
「婚活」のゴールへ
出会いのためのパーティーも、さまざまな変わり種もあり、工夫された企画が増えました。イベントなどは全国各地で開催され、民間と自治体が共同で行うものも多くあります。生活の中で積極的に異性を誘えないといった不安のある人には利用しやすいサービスです。
女性が結婚相手に求める条件といわれた「三高(高学歴、高身長、高収入)」の理想条件は今では過去の産物。出会うための場所に出かける前に、結婚に対して自分にとっての幸せとは「何であるか」をよく考えてみましょう。
どんな出会いであっても「幸せの価値観」は、人それぞれです。自分の考えを押し付けることなく、お互いに歩みよりながらも「それぞれが自立すること」が、次のステップへとつながっていきます。
「婚活」というコトバの未来は
決して「結婚だけが幸せのゴール」ではありません。しかし、すてきな人と巡り会えたときに、大切な人と家庭をつくりあげていこうとする努力も、人として経験値を高めていくためのひとつの手段です。パートナーと、ライフスタイルを共有しあうところからはじめてみてはいかがでしょうか。