結婚に消極的な独身者が3割
現代社会を悩ませている未婚率の問題。厚生労働省が発表したデータでは「出会いの場がない」「理想の相手が見つからない」といった意見が結婚できない理由の上位となっていたが、そもそも「結婚に消極的」な独身者もいるはずだ。
日本生命保険(ニッセイ)が2万438人を対象に行ったアンケート調査によると、独身女性の3割、独身男性の16%が結婚に消極的だというデータが示されている。
男女平均すると24%だ。これに対し、結婚に前向きな男女は全体で45.6%。過半数を下回る結果となっている。つまり、50%以上の独身男女が「結婚にネガティブ」となる。
なるほど・・・。そもそも独身者5割の意識が“独身社会”へと向かっているらしい。
この現状を解決するための根本的な策はあるのだろうか。
将来的に結婚したいですか?
- 結婚したい・・・26.5%
- できれば結婚したい・・・19.1%
- 結婚したくない・・・24.1%
- どちらともいえない・・・30.3%
- 結婚したくない・・・男性9.2% 女性20.4%
- あまり結婚したくない・・・男性7.1% 女性10.6%
さらに、結婚に対して消極的な理由をアンケートしたところ、もっとも多かった回答は男女ともに「一人でいるのが好き」「結婚にプラスのイメージがもてない」といった意見。これじゃ、なんともならん。一人でいるのが好きと言われたら、もはや少子化や未婚率の問題解決どころではない。独身者に向けた意識改革が必要になってくる。
そのほかにも、男性は「経済的な不安」が結婚に消極的な理由となっており、20代・30代の男性3割以上が経済的な問題による影響が大きいことが分かった。また、結婚にプラスのイメージがもてないと回答した割合についても、30代~50代の男性が多く目立ち、結婚適齢期である世代に大きな影響を及ぼしている。
驚くことに、結婚しない理由を「なんとなく」と答えた独身男女が20%ほどいることが判明し、結婚に対する価値が薄れていることも分かる。
■一人でいるのが好き・・・男性28.5% 女性29.8%
■結婚にプラスのイメージがもてない・・・男性17.1% 女性29%
■経済的な不安がある・・・男性16.4% 女性4.2%
■なんとなく・・・男性22.5% 女性19.6%
今回の結果で気づくことは、結婚にメリットを感じない男女が増えていることが“夫婦の減少”につながっていると思われる。そうだとすれば、婚活に取り組んでいる独身男女に望みが託される。結婚したいと願う男女と結婚したくないという男女が、ほぼ同じ割合で進んでいる日本。しかも、結婚したくない理由は「プラスのイメージがもてない」「なんとなく」といった結婚の本質を脅かす根本的な問題だ。
国内の経済状況が回復すれば結婚に対する“無気力”も改善されるのだろうか。それとも、何かしらのメリットを見出すことができれば前向きになるのだろうか。いずれにしても、結婚適齢期を迎えている主人公たちに何かしらのメッセージが必要だ。それを担う役割は民間の結婚相手紹介サービスなのか、もしくは県や自治体の婚活支援なのか。
結婚を拒む独身者、それを取り巻く人間や環境も含め、今一度、国民一人一人が結婚の価値や意義を見直す時期が来ていると言えるだろう。
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