「結婚した後は働きたくない」と考えている女性は意外と多い。
経済的余裕のある男性に限定して婚活をしている女性が多いことからも、それは火を見るよりも明らかだ。
どうしてこんなに専業主婦を目指す女性が多いのだろう。この記事では、働きたくない女性の考え方や婚活事情、注意点について解説していく。
目次
女性が働きたくない理由
男女雇用機会均等法が制定され、女性でも自立することが当然となってきている風潮があるが、時代の流れに反して「働きたくない」と考えている女性は多い。
ここではまず、働きたくない女性の理由や原因を列挙してみる。
好きな仕事じゃない
日本社会では、好きなことを仕事にできている人はまだまだ少ない。
就職活動でなんとなく決めた、福利厚生や待遇、給与面で適当に決めたという人の方が圧倒的に多く、自分が楽しくて働いているわけではない。
当然、モチベーションはどんどん下がってしまうものだ。
精神的・身体的に疲れる
人間関係の構築に失敗してしまった、自分の体力と会社で求められる体力に大きな差があったというような場合、そもそも会社に向かうのも辛くなってしまうものだ。
また女性の場合、生理痛などの女性特有の症状に理解を示してもらえないと、その瞬間に働くモチベーションは無くなってしまうだろう。
待遇に不満がある
毎日懸命に働いても給料が上がらない、どうせすぐに辞めるだろうという目で見られて昇進もさせてもらえないなど、実際に会社に入らないとわからない不満も大きな要因だ。
元々働く意欲がある人ほど、現実との格差に悩む人が多い傾向にある。
男女の格差を感じてしまう
特に昔から存在する伝統のある企業の場合、そもそも会社の制度や評価基準が女性に不利な状態のままで更新されていないことも多い。
そうした格差に納得できないままずるずる働くより、辞めてしまいたいと考える女性も少なくない。
働きたくない女性の婚活事情
では、実際に働きたくないと考えている女性はどんな婚活をしているのだろうか。
ここでは、専業主婦になりたいと考えている女性の婚活の様子や婚活事情を、少し覗いてみることにする。
A子さんは印刷会社に勤めるOL
週5日の勤務で、土日になればお見合いパーティーや婚活イベントに参加し、条件に見合う男性を探すのがライフスタイルとなった。
ところが、婚活して2年が過ぎた今でも独身生活が進行中で、これといった進展はない。もちろん彼氏もいないし、結婚を意識できるような相手もいない。
お見合いパーティーや婚活イベントの場数だけが増えていき、そろそろ“婚活慣れ”している自分に疲れを感じてきたとのこと。
では、なぜそこまでして婚活を続けるのだろうか
それは、婚活に疲れることよりも仕事を続けていくことのほうが彼女にとっては苦痛だからだ。彼女の言うことも確かに一理ある。
国税庁が発表した年収のデータによると、正規雇用の女性で最も多い平均年収は100万円代となっている。その次が200万円代、300万円代といった順。
まじめに働いて安い給料しか貰えないのであれば、いっそのこと専業主婦になって暮らしたほうがマシという意見も分からないでもない。
婚活して高年収の男性をゲットすれば、さらに豊かな結婚生活に期待が高まるだろう。
まさしく、これがA子さんの婚活事情である
女性の社会進出が当たり前となった現代、キャリアを目指す女性もいれば、A子さんのように“働かずに暮らしたい”という理由から専業主婦を望む女性も増えているようだ。
就活が生活のために働く場所を求めるものだとしたら、女性にとって婚活とは生涯の安定を求めて取り組む試練のようなもの。
働かなくても暮らしていきたいし、しかも今の生活レベルは落としたくない。
だから、自分の年収分と平均的な男性の年収を足したような高収入の男性でなければ、期待通りの未来は実現できないという考え。
専業主婦を目指す婚活の注意点
実は、A子さんのような女性は少なからず存在する。
給料も上がらず、成果を認めてもらえない会社で働き続けるより、婚活を頑張って専業主婦になるほうが楽だと考える女性だ。
しかし、ここで一度立ち止まって考えてほしい。
自分の理想ばかり押し付けていないか
働きたくないと考える女性の大半は、自分の理想ばかりを追いかけていて、相手の理想や希望を完全に無視してしまっていることに気づかない。
まず、家族をたった一人の給料で養っていけるほどに経済的に余裕のある男性はそんなに多くないし、いたとしてもかなり競争率の激しい戦いになるのは目に見えている。
そもそも、基本的に近年の男性は自立している女性を好む傾向にあるという。
そうした傾向からも、「専業主婦になりたい」という希望は大きく外れていることを認識しよう。
夫婦の関係を対等に保つのは本当に難しい
また、男性だけが働いていて女性が専業主婦をしていると、相手がどんなに優しい男性であっても、そのうち「養ってやっている」という意識が芽生え始める。
子供がいなければ尚更だ。対等でない関係は女性の遠慮を生み、その態度が男性をどんどん助長させ、最悪のケースではモラハラやDVに発展することもある。
夫婦の関係を常に対等で健全なものにするためにも、女性が自分でお金を得る術を持つ必要があるのだ。
「男性に頼る」思考は改めるべき
「結婚後は働きたくない」と考えている女性の根底には「男性に頼って生きていきたい」思考がある。
しかしそれだけでは、男性側に結婚するメリットが何もなくなってしまう。
確かに女性には、出産や子育てなど男性には理解できない苦労があるというのも事実だ。
しかし、その考えがあったとしても一生涯家族を養い続ける負担の方が大きいことは否めない。
また、結婚してからの関係をどのように築いて幸せになっていくかは、結局夫婦で話し合って決めていくしかない。
その話し合いの中で、対等でない関係性のまま本当に幸せになれるのかどうか、今一度よく考えてほしい。
結婚を「働きたくない」思考の逃げ道にするのはやめよう
様々な理由で「働きたくない」と考えている女性は多いが、その逃げ道として結婚や婚活を考えているなら、その思考は今すぐやめるべきだ。
会社を辞めて幸せになるどころか、夫婦間で対等な関係を築けず、最悪のケースに陥る可能性だってある。
精神的に自立できていない自分を認め、婚活に対するハードルを下げてみてはどうだろうか。
無理に今の会社で働かなくても、パートなどでも良いから心地よく働ける場所を見つけるだけで、夫婦の関係性は健全になり、自身の精神も安定する。
ハードルが下がれば、婚活対象の男性の選択肢も増え、きっと良い人に出会うことができるだろう。
結婚相談・婚活アドバイザー 田村智泰
「婚活で人生が変わった。」「結婚相談所で運命のパートナーに出会えた。」そんな方を1人でも増やせるように、結婚相談・婚活アドバイザーの立場から結婚相談・婚活業界の健全な発展を支援しています。
ライフデザインカウンセラーベーシック講座 第140230号
日本ライフデザインカウンセラー協会HP:https://www.counselors.jp/