※この記事は2022年1月5日に更新されています。
晩婚とは一般的に、結婚する年齢が遅い人のことを指します。経済的な理由などで結婚に慎重になる若者が多いなか、「晩婚にはなりたくない」「良い人がいればすぐにでも結婚したい」と考えている方もいらっしゃるかもしれません。
ここでは、晩婚の定義・現代の平均初婚年齢・何歳から晩婚になるのかといった部分を掘り下げながら、晩婚化する原因やメリット・デメリットを詳しく紹介していきます。
目次
晩婚とは?
晩婚とは「時期を過ぎた結婚」という意味であり、特定の年齢が基準になっているわけではありません。「時期」については、結婚をとりまく状況やその年の平均初婚年齢などから考えることができます。
現代の平均初婚年齢
晩婚の指標にもなる現代の日本人の平均初婚年齢は、厚生労働省の調査によると令和2年度で男性が31.0歳、女性が29.4歳となりました。
男女ともに前年度より0.2歳ほど低くはなりましたが、一般的に男性が30歳を過ぎてから結婚を考え、女性は30歳を前にして結婚するケースが多いとわかります。
参考:厚生労働省「令和2年(2020)人口動態統計月報年計(概数) 結果の概要」
晩婚は何歳から?
晩婚とされる年齢にはっきりとした定義はありません。ただし、20代で結婚をすることは晩婚ではありませんし、男性の場合は30歳以降の結婚が多いため、30代前半では晩婚の範囲に入りにくいと考えられます。
平均初婚年齢が29~31歳であることを踏まえると、それよりも遅い結婚は時期をすぎた晩婚と捉えられますし、多くの人が考える「結婚が遅い」イメージで40代以降の結婚を晩婚と考えることもできますね。
一昔前までは女性の結婚は25歳前後が圧倒的であり、会社員として就職するも早くに職場恋愛や紹介を通じて結婚するケースが多くみられました。
しかし女性の生き方や恋愛に関する考え方が変わったために、30歳を過ぎても結婚をしない女性が増え、晩婚化が日本全体で進んでいます。
「行き遅れ」などという言葉も今では時代遅れであり、晩婚という言葉も簡単に口にはできなくなってきています。
とはいえ、内心「晩婚になりたくない」と考えている方は平均初婚年齢の目安を踏まえつつ、恋人や大切な人と結婚に向けて動き出すのも良いかもしれませんね。
晩婚化の原因
晩婚になってしまう原因にはどのようなものがあるのか、詳しくみていきましょう。
結婚相手を慎重に選ぶ
男女ともに晩婚化が進んでいるひとつの要因として、結婚相手を慎重に選んでいる人が増えたことが考えられます。
一昔前のように「良さそうならすぐに結婚を考える」のではなく、趣味や生活習慣、育った環境や仕事への考え方などさまざまな部分で一致しているかどうかを見極める人が増えています。もちろん慎重な見極めをして、納得ができた相手と結婚できれば幸せですね。
しかしなかには恋人と10年以上もお付き合いをして、年がいってから結婚に踏み切るケースもみられます。出産や育児を視野に入れている方は、晩婚によって育児に不利な状況が出てこないように考えなくてはなりません。
経済的・金銭的な問題
収入が低い・コロナ禍で一時的に収入が落ち込んでいる・転職を考えている・すでに職探しをしているが見つからず無収入が続いている…など、経済的な問題から結婚をためらう若者も多くみられます。
収入の問題は結婚生活にも直結しますから、生活基盤が整いお金まわりが安定してから結婚したいと思うのは当たり前ですね。
結婚後は夫婦が共働きをするのか、それとも片親が専業となり育児に力を入れるのかで大きく生活スタイルが変わってきます。そこには収入の問題も含まれてくるので、恋人同士の段階で前もってしっかりと話し合っておく必要があるでしょう。
育児や働き方への不安
収入の問題に加えて、育児の分担や働き方に関する不安も晩婚化に拍車をかけています。ワンオペと呼ばれる状態に陥る可能性や、時短勤務・育児休暇についての悩みなどもあり、なかなか将来設計がうまくいかないという声もきかれます。
結婚前から話し合いを重ねて、悩み事は専門の機関にも相談しながら将来設計を立てていきたいですね。
晩婚のメリット・デメリット
次に、晩婚のメリット・デメリットについてもそれぞれみていきましょう。
メリット
晩婚には、「よく考えてから結婚に踏み切れる」「自分自身が成熟した段階で結婚ができる」というメリットがあります。その場の勢いや場当たり的に結婚するのではなく、準備を整えてから結婚を次のステップとして選べるので、夫婦ともに安心感があります。
育児に関する情報は先輩夫婦や両親の体験談を参考にしたり、専門の相談員や職員のアドバイスを聞いたりして、できるだけ不安のない状態にできます。
自身の仕事についても、夫婦がそれぞれ就職や転職を完了した状態や退職をして身の回りが落ち着いてから結婚生活をスタートできるので、慌ただしさがなく結婚・出産・育児にじっくりと取り組めるのが特徴です。
デメリット
晩婚のデメリットは、妊娠・出産・育児に関してのスタートが遅れてしまうところにあります。
晩婚の両親から生まれた子供は、成長するにつれて親が高齢化するため、病気などの問題が発生すると負担になってしまうおそれがあります。その場合、子供に負担をかけないようにさまざまな準備を整えなくてはなりません。
メリットの項目で「身の回りが落ち着いてから結婚に踏み切れる」「準備を整えておける」と説明しましたが、万が一準備不足のまま晩婚をすると、子供に思わぬ負担がかかることも想定しておきたいところです。
晩婚の影響を考慮して計画しよう
晩婚は少子化の原因ともいわれていますが、日本人の平均初婚年齢は大きく変化していません。むしろ慎重に結婚のタイミングを考えている人が増えた結果ともいえるでしょう。
晩婚にはメリットもありますが、一方でデメリットもあります。これから婚活をしてお相手を探す方は、自身の年齢や将来の家族計画も含めたうえでプランニングを行ってみてください。
結婚相談・婚活アドバイザー 田村智泰
「婚活で人生が変わった。」「結婚相談所で運命のパートナーに出会えた。」そんな方を1人でも増やせるように、結婚相談・婚活アドバイザーの立場から結婚相談・婚活業界の健全な発展を支援しています。
ライフデザインカウンセラーベーシック講座 第140230号
日本ライフデザインカウンセラー協会HP:https://www.counselors.jp/