近年、成人の男女の未婚化が進んできているために、職場内で「お局」と呼ばれるベテランの女性社員が在籍しているケースが増えてきています。
お局といえば仕事のできる女性のほかに、「怖い」「強い」といったイメージを持っている方も多いのではないでしょうか。
ここでは「お局」の定義や独身のお局の特徴、社内での対処法についてそれぞれ紹介します。
目次
お局とは
「お局」とは、以下のような特徴を持つ女性を指す言葉として使われています。
- 勤続年数の長い女性社員
- 職場のリーダー・先輩格
- 部下や後輩に対して強気
- 男性に媚びない強さをもつ
- 仕事での実績や経験が豊富
お局は、江戸時代の大奥で「局」と呼ばれる女官に対しての呼び名であり、仕切りで隔てられた個室を与えられていたことから、職場経験豊富な古参の女性という意味合いで認知されています。
ここに「怖い」「強い」イメージがプラスされたのは、実はごく最近のこと。
「女性は結婚をして仕事を辞めるもの」と思われるようになってから、逆に仕事を辞めず独身でいる古参の女性への風当たりが強くなった結果とも考えられます。
独身のお局の特徴
お局と呼ばれる女性は、なぜ周りから歓迎されにくいのでしょうか?独身のお局の特徴をさらに詳しくみていきましょう。
仕事が出来てかっこいい!
独身のお局でも、仕事ができるような女性なら見ていてかっこいい!と思う場合も。
でもあまり仕事が出来ないのに嫌味ばかり言うようでは、後輩からも好かれません。仕事が出来て機転が利くようなお局なら、憧れを持つ女性もいるでしょう。
将来的には私もあのポジションになりたい!と思う人もいるかもしれません。憧れのお局もいれば、そうではないお局もいるものです。
仕事ができるからこそ結婚をせずに、お局になっているような女性もいますので、こういう場合には尊敬の念を抱くことも。
淋しそうに見える
仕事で頑張ってはいるけれど、どこか淋しそうに見えるのが独身のお局です。本当は結婚したいと思っているのかも…と心配をしてしまう気持もあるでしょう。
実際に婚期を逃してしまったと思っているお局は案外多いもの。
どうしてこうなっちゃったのかな…とお局なりに悩んでいるかもしれません。だから時に淋しそうな表情を見せるのです。
この表情を見ると「良かったら帰りにお茶しませんか」と誘いたくなるような時もあるでしょう。
頼れる存在
独身のお局は家庭を持っていないため、仕事に対して時間を使える可能性が高いです。
もしも仕事で困った時があった時でも、相談がしやすいと言えるでしょう。頼れる存在だからこそ安心感を持つ女性もいるのです。
独身のお局がいてくれて良かったと思う女性もいるでしょう。仕事の面だけではなくて、プライベートについても相談出来るお局もいるかもしれません。
こういう存在を見ると、頼れるので嬉しいと思い、このまま独身のお局でいてもらってもいいかもと思ってしまう可能性も。
見習いたくない思い
出来れば自分は早い段階で結婚をして、独身のお局にはなりたくない!と思う女性もいるでしょう。
見習うところもあるかもしれないですが、結婚というものに関しては、見習いたくないと思ってしまうのです。
居心地良さそうに見えるお局でも、実は若い社員がどんどん入ってきて居心地が悪くなっている場合も。
現実を見ると、私も将来そうなったらどうしよう…と危機感を覚えるかもしれません。
出来れば見習わずに私は早く結婚したい、と独身のお局を見て思ったりするのです。
言葉遣いや態度の個性が強い
ちょっとした言葉遣いや対応がツンツンしていて気が強い、あるいは年下社員にはっきりと上から目線…など、個性の強いお局は社内で浮きやすく、非常に目立ちます。
実際にバリバリ仕事をこなして職場や企業に貢献してきたお局も多いため、過去の実績を武器に権力志向になってしまう人も少なくないようです。
ただし、必要のないところでマウンティングをしたり、プライベートにまで口を出してくる人も多く、口調が荒かったりパワハラに気づかなかったりと、自ら人間関係を乱す人もみられます。
職場に居場所を見出している
仕事ができるがゆえに、職場を第一として仕事に懸けているのもお局ならではの特徴といえるでしょう。
この場合、他の社員の仕事もこなせるほどスキルが高い人が多いので、自分と反対に仕事ができない・仕事をしない社員に対しては強く当たりがち。
自分と同じようにできる社員になってほしいとの思いから、あえて突き放すような言動をする場合もあり、お局自身のマイルールや信条がかえって近寄りがたくしてしまっている可能性もあるでしょう。
しかし業務を知り尽くしているお局は、ただ怖いだけではなく本当の実力者です。
どうしても一人では抱えきれない難題についてアドバイスやサポートをしてくれる場合もあり、いざという時に心強い味方になってくれる存在なのです
トラブルを避けるためのお局への対処法
職場で活躍するお局は、優秀な社員でありできるだけ衝突やトラブルは起こしたくないものです。
ここでは、トラブルを避けるための対処法についてチェックしていきましょう。
結婚の話題はタブー
独身のお局の前では、結婚の話題は避けようと皆で話し合っている場合もあるでしょう。
もしも結婚の話題を出すと気まずい空気になるので、避けているのです。
独身のお局の機嫌が悪くなるのも困るので、皆で相談し合って、出来るだけ結婚の話題を出さないようにしている場合も。
独身のお局と女子会に行く時もあるでしょう。こういう時には尚更結婚の話題は出さないように配慮をすることになるのです。
自主性をアピールする
お局は、決して頼られることは嫌いではありませんが、仕事の邪魔をされるのは好きではありません。
彼女の業務を妨げるような質問や軽微な仕事のミスをうまく回避しつつ、自主的に仕事をこなしていくようにしましょう。
「この人はちゃんと自分で仕事ができるようだ」「私を頼らずに仕事を進められるな」と思ってもらえれば、仕事ができないことへの嫌味を言われる心配はなく、ターゲットにされるリスクも減っていきます。
自主性がなく頼りのない社員はお局に対して「スキ」のある状態。
スキさえ見せなければ、ついつい人に嫌味やいびりをしてしまうお局にも邪魔されることはありません。
相手の意向を尊重する
職場や仕事に高い価値を見出しているお局は、仕事に関するこだわりも人一倍。
そのため、彼女の意見や意向に反対せず、何かにつけて認めてあげることが対処法のひとつになります。
必ずしも相手に媚びる必要はありませんが、こまめなお礼や相手を認める言葉を積極的に繰り出してみると、相手の出方が変わってくるかもしれません。
男性社員への対応は慎重に
お局は、男性に媚びる女性を快く思っていません。
男性の心理を利用して社内で立ち回っている女性を敬遠している人が多く、男性に頼らない実力での昇進やスキルアップをモットーしているためです。
女性の方は、男性社員に近づいたり話しかけたりする際には言葉遣い・態度・距離感に注意。お局が見ている場所では特に慎重になって損はありません。
会話も、楽しい雑談やスキンシップは避け、必要最低限に済ませるなど「無難」な対応が効果的です。
悪質な行為は記録・通報
度を超えたいびり・いじめ・暴言・暴力はすべて適切に記録を。メモをとるだけではなくボイスレコーダーなどで、相手に知られないように証拠を残しておきましょう。
現在、日本を問わず世界各国でもハラスメントに関する対策が重視されています。
問題行為は見過ごすのではなく、職務遂行にふさわしくない行動であることを提示しなくてはなりません。
激しいハラスメント行為は然るべき部署や社外の相談窓口に通報するなど、必要に応じて対策を講じていきましょう。
お局の定義を踏まえて正しく周囲と付き合う
お局を刺激せずうまく付き合っていくためには、お局の特徴や怒りやすいポイントを押さえましょう。
社会人としての最低限度のマナー・節度をもつことも重要です。お局について押さえておきたいポイントは以下の2点です。
- お局ポジションは権力者のイメージがつきやすい
- 姉御肌でも礼儀礼節のあるお局は部下から慕われる
「権力者」の印象がつきやすいものですが、周囲に礼儀をもって接することができるお局はまず嫌われる心配はありません。
基本の特徴を押さえつつ、バリバリ働くかっこいい女性を目指していきましょう。