恋占いの石
「○○座の皆さんの、今日の運勢は…!?」
朝、出勤前のひとときに、テレビから聞こえてくる"星占いランキング"。何かと忙しい時間帯にも関わらず、ついつい耳を傾けてしまう方も多いと思います。
そんな中、婚活中の女性が特に気にしてしまうのはやはり、"恋愛運"なのではないでしょうか?
「そんなの当たるわけないよ~」と思いつつ、心の片隅では「もしかして…」とどこかで期待してしまうのが乙女心というものですよね。
"恋愛運(恋愛の要素)を占う"という行為は、"恋占い"として古来より世界中で行われ、日本では江戸時代に、平和な江戸の世で恋愛が活発になったことから男女の恋愛をもとにした占いが発達しました。
なかでも方鑑学、易占術、天源術は江戸時代に完成され、秘伝、奥義として扱われていたほどです。そのため、各地の神社や仏閣には、今にそれを伝える文献やその史実の跡が数多く残されています。
中でも有名なのは、世界文化遺産にも登録された京都の地主神社(じしゅじんじゃ)にある"恋占いの石"でしょう。それは、地主神社の境内にある一対の小さな石です。
左右にある守護石で目を閉じて歩き、一方の石からもう一方の石へ無事にたどり着ければ恋が叶うとされ、一度で出来れば願いは早く叶い、出来なければ願いが叶うのも遅れると言われています。また、誰かの助けを借りた場合は、人のアドバイスを受けて恋愛が成就するそうです。そのため、この小さな石はいつからか"恋占いの石"と呼ばれ、幸せな恋を願う人の心のよりどころとなっています。
こうした言い伝えがいつ頃から始まったのか定かではありませんが、室町時代の"清水寺参詣曼荼羅"の中で、満開の桜の下に"恋占いの石"と思われる石と、そこで拝むような仕草を見せる男性の姿が描かれています。
また、江戸時代に浅井了意が著した"出来斎京土産"でも、「目をふさぎて、掘りすへたる石より石まで歩みよるに」という記述があるように、有名な京の占いであった事実を忍ぶことができます。
恋占いの結果だけを頼りに婚活の行方を判断し、全てを任せるのは懸命とは言えませんが、たまには肩の力を抜いて「神頼みも婚活のひとつ!」と割り切った息抜きをしてみるのもいいかもしれませんよ。
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