32歳、独身、彼氏なし。
結婚相談所で知り合ったS原さんと意気投合し、何度かデートを重ねています。私にも、やっと人生の春が来た・・・!?
私の生活はがらりと変わりました。朝起きるとまず、S原さんにおはようのメールを送ります。身支度を済ませて早めに家を出て、週に3日は一緒に朝ごはんを食べます。主にカフェのモーニングセットを食べるのですが、ハンバーガーチェーン店に行くこともありますし、立ち食いそばやうどん、牛丼チェーン店など色々な場所でご飯を食べることも。
当初はお互いに気を遣い、ちょっと高級感のあるようなお店を選んでいたのですが、デートを重ねるうちに「B級グルメなどのジャンクフードが大好き」という共通点を見つけたのです。 食事は大切なコミュニケーションの場だと言います。
嗜好が合わないと、同じ食卓を囲むのがストレスになってしまうこともあるようですが、私とS原さんはその点全く問題がなさそうです。私とS原さんには、事柄によっては正反対の意見を持つこともあります。例えば、私は愚痴を人に言わないことを美徳とする考えを持っていますが、S原さんは私に愚痴をこぼしてもらいたいようです。S原さんいわく、「きっと僕は女性脳で、○○さんは男性脳なんだろうな」とのこと。
「また難しいことを言い出し始めたのですか?」私は吹き出しつつも「またはじまった」と、S原さんのウンチクを聞くことにしました。
S原さんが言うには、世の中の多くのカップルは、女性がこぼした愚痴を男性が話し半分で聞く、ということが多いのだそうです。確かに、愚痴っぽい男性はイメージがつきません。それはなぜかというと、男女の脳の違いから来るのだそう。
例えば女性は一度に複数のことを考え実行できる傾向にあるそうなのです。逆に、男性はその時に得られる成果に集中する傾向にある、とのこと。
「僕は自分では愚痴をこぼさないけど、○○さんの愚痴は聞きたいんだ」とふざけながらS原さんは私に訴えるのです。そのたびに私は神妙な顔を作って「検討します」と答えるのです。私たちはこの一連の会話を常日頃、心より楽しんでいるのでした。
S原さんとは、とにかく沢山お話をします。家族や友人とはしてこなかった、人生についての深い話もします。S原さんは私のどんな意見にも真剣に耳を傾けてくれます。他人の意見を頭から否定することはありません。かといって、私の話にそのまま賛同するということもないのです。自分自身の強い信念を持っているのですね。
何度かデートを重ねるうち、私たちは一つの大きな共通点を持っていることが分かりました。私たちはお互いに、「なんとなく生きてきた自分を反省している」のです。今までの自分ではなく、新しい自分になりたいと二人とも強く願っているのですね。今までの自分を否定するのではなく、今までの人生を踏まえて、さらなる高みを目指しているのです。きっとこういう気持ちを「同じ価値観を共有している」と呼ぶのでしょう。
いつのころからか、S原さんと一緒にいることが自然になってきました。S原さんとの幸せな未来が見えるようです。きっとS原さんも同じ気持ちでいてくれているのではないか、と確信に近い気持ちを抱いている今日この頃なのでした。
ところで、一緒に結婚相談所に行った同僚も、ここにきて進展があったようです。
私と彼女は仲がいいですが、会社以外ではそれほど頻繁に連絡を取るほうではなかったのですね。二人とも、あっさりとした人間関係を好むタイプなので、ウマが合ったのだと思います。そんな彼女と久しぶりに飲んだときのことです。彼女も今「人生の春」をエンジョイしているよう。二人でのろけあう夜となりました。
彼女は結婚相談所が主催する婚活パーティに足繁く通ったそうです。初めて婚活パーティに参加したときはやはり緊張したそうですが、結婚相談所の方にアドバイスを貰ったおかげで、素の自分が出せたと喜んでいました。その後何人かの男性と連絡先を交換したそうですが、その中の一人とは結婚の話も出ているとか。二人きりの女子会がいつも以上に楽しく、嬉しい報告会となりました。
そして、ついに待ちに待った日が訪れたのです・・・。
第九話に続く・・・
▼【婚活物語】32歳独身OLの婚活ストーリー 全10話
【第一話】32歳、独女。婚活パーティに行きましたが失敗しました
【第二話】32歳、独女。結婚相談所の資料を見てやる気が出ました
【第四話】32歳、独女。結婚相談所で知り合った異性と会いました
【第六話】32歳、独女。結婚相談所で出会った相手と二度目のデート
【第八話】32歳、独女。婚活相手とデートを重ねて毎日幸せです
【第十話(最終話)】あれから3年、私は毎日楽しく暮らしています
【編集部おすすめ記事 ベスト5!】
優良な結婚相談所に資料請求して比較する!結果が出ない婚活は、もうヤメよう!
婚活しない独身者。結婚にネガティブな理由は「プラスのイメージがない」こと